2010年03月07日

「オレの知ってる先生の武勇伝」その3

短い話しなので二ついきます。

「電車吊革事件」
先生から聞いた話し。
割と混んでる都内の電車内でのこと。
先生が吊革につかまって立っていると、隣りに立っていた一見リーマン(注:サラリーマン)風の男が肘をグイグイ、グイグイおしてくる。
ヨドバシ事件から年数も経って、多少温和になった先生は「アナタ何するの?」と問いただした。
しかし、男は無言であいかわらずグイグイ。
ちっこい中年のおっさんが何を言うとでも思ったのか。
バカな男よ。やはり[才率]を喰らい、謝ることになったという。

教訓
「人はみかけによらぬもの」
「電車の中ではお行儀よくしましょう」
「人からモノをたずねられたらキチンと返事をしましょう」



「仕事絡み格闘技男事件」

やはり先生から聞いた話し。
仕事でとある会社に行った時のこと。
仕事の話しも終わり、向こうの社員と世間話をしているうちに先生が中国武術をやっていることに話しが及ぶとその場にいた外国人が興味を示す。
自分はある格闘技をやっていると言う。
中国の武術はどうなんだ?オレのやってるのはこんなにスゴイぞ、おらおらぁ〜と先生を挑発しだした。
得意先でのことでもあるし、最初は大目に見ていた先生も遂にプッツン。
カレの得意な蹴りに合わせて、繰り出された通背三絶招の一つ、断魂掌(鑽拳)炸裂!
哀れ自称格闘技男は失神したそうな。

語句解説(出典:民間武術探検隊辞典(技術編))

○通背三絶掌
  迷魂掌、追魂掌、断魂掌の三つ。それぞれ拍掌、鑽拳、撩陰掌の別名である。

○透骨拳
  中指の第二関節を突き出すように握る。うちでは表の握り方と裏の握り方の2種類がある。表は普通のヤツに、裏はイヤなヤツに使え!この時、裏の握りを使ったかは不明。
posted by わたる at 11:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 民間武術

「オレの知ってる先生の武勇伝」その2

この話しはオレより2コ下だけど師兄のじゃいとうくんが書いたものです。
特に掲載許可はもらってませんが、ゆるいカレのこときっとOKをくれるでしょう。
一部(流派名とか)を伏せて掲載します。

自由が丘「他流派見学者撃破事件」

あれはまだ俺が自由が丘日曜日教室に通っていた頃だから・・・!学生時代だ!
俺ともうひとりS本というタメ年の奴とで目撃した話しだ。
けっこう有名な話しと思うが、一応。

眼鏡をかけた見学者が、始まってすぐ教室にはいってきた。
「見学か・・・」
とおもいつつ、気にせず練習。
(あの頃は体の切れがよかったよな・・・)
練習終了後、老師のほうから近寄って行って、
「どうだった?」っつう感じでフレンドリィに語りかけた。
奴のほうはおそらく、
「伸肩法ってどうやるんですか?」と聞いたのだろう
「手を出して」
つって対練形式で老師は親切に教えてやったのだ。
(さぁ、奴はなんていうかな?)
なんてS本とみていたら、どうも力が入っているようでガクガクしてるわけよ。
たぶん、老師をテストしようとしやがったんだろう。
完全に推測だけど、そんな印象だった。
「力をぬいて」
つっていいながらもなおも老師は親切に教授していたのだが
だんだん回転がはやくなっていって
(・・・?・・・!!)と思ったときには
右転換掌 左転換掌 左横[才率]
のいつも教わっているコンビネーションがきれいに奴の顔面に決まり、眼鏡まっぷたつ。
「あなたどういうつもり?!やるの?!」
老師はすでに戦闘モード。
(流血はまずいのでは!)なんて殊勝なことをあのころは思っちまってS本と二人で
「老師まあまあ!!」なんつって間にはいってとめちまったんよ。

「奴」のほうはすっかり勢いなくしちまって
「はぁ、はぁ、すいません、すいません...」
つってすっかり恐縮しちまって、まさにスゴスゴと帰っていきました。

その後、とある門派のとあるお方から老師のもとにtelがあり
「奴はやめさせました」との事だった。

唯一の目撃例でした。

*注 門派に優劣はなく、あくまでも優劣は修行者各人の功夫によります。
posted by わたる at 10:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 民間武術

「オレの知ってる先生の武勇伝」シリーズ

現代では試合などの特別な状況を除き、日常で武術を使ったら余程のことがない限り非合法的な行いとみなされ、処罰の対象となるでしょう。
とは言え、先生や兄弟子の武勇伝にロマンを感じてしまうのもオトコのサガ。
昔、協会のメーリングリストに流した話しを公開します。
もう何十年も前の話しだし、時効かな?と。

先ずは一部では割と有名な「ヨドバシカメラ事件」

ある日、師父は「ねがら」の趙玉祥老師がカメラが欲しいと言うので、新宿のヨドバシカメラへ向かった。
たくさんのカメラを前に品定めをする二人。もちろん会話は中国語だ。
話しをするばかりで、買いそうもない二人に店員がボソッと一言。
「買えもしないのに、中国人がっ」
その言葉が発せられた刹那、[才率]一閃、店内に響き渡る炸裂音!崩れ落ちる店員...。
流石「快手」の異名を持つ、「論より手が先」我らが師父。
無礼なヤツには容赦はしないぜ。
平謝りに謝る店員は、かなり割引してくれたという。
師父曰く「おかげで安く買えたネ」
ある師兄弟の説によると、金額は半額になったと言う。
「[才率]一発で半額なら、もう一発打てば、また半額になったネ」と師父は言ったというがそれはナイとボクは思う。

*一部脚色してますが、師父から聞いた話しです。

*今はお金持ちの中国人が大挙してアキバとかに買い物に来ているようですが、昔は一般的にはそうではありませんでした。

語句解説(出典:民間武術探検隊辞典(人物編、基礎用語編、諺編))
○「ねがら」
 趙玉祥老師の口癖。「〜〜ねがら」とよく言う。中国語は哈爾濱訛り、日本語は茨城訛り。聞き慣れないと聞き取りは難しい。

○「快手」
 手技の早い民間武術家によくつけられる渾名(あだな)。女に手の速いヤツに使われることもある。

○「論より手が先」
 残留孤児で日本語をうまく話せない師父が口より先に手が出ることをあらわした諺。本質的に短気であると言う人もいますが(汗)
posted by わたる at 04:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 民間武術