今日も県立女子大で実習希望の高校生と面接。2年生で校外実習は初めてとのこと。
清掃希望だが、話しを聞くと几帳面で手先も器用らしいので他の作業も出来そうだが、今回は希望通り清掃で。
コミュニケーションを取ることが苦手であると先生も家族もわかっているが、特にそのためにツールを使っていない。
家族や先生は作業自体には力を入れているけれど、基本的な生活に必要な部分にもっと目を向けて欲しい。
「学校の中では大体こちらがわかるようになっています」と先生は話していたけど、それでは外へ出た時に困るのは彼。
彼が将来、外の世界に出て彼をよく知らない人ともコミュニケーションがとれる手段を学生のうちに獲得しておかないと。
社会に出る前にしなくてはいけないのはそういう部分。清掃のやり方とかそんなのは働き始めてからでも充分。
高価なコミュニケーションツールもあるけど、iPhoneで使える安価で便利なツールも今はある。
まだ時間はあるので、いろいろな方法を試して彼が使えるツールを見つけて欲しい。
コミュニケーションが出来るのとそうでないのとではその人の人生が全然変わってくる。
豊かな人生を送るには絶対に必要なものです。
2011年05月16日
2011年05月11日
新しい利用者
今日から新しい利用者さんが健科大に入った。
一昨年健科大の学食、購買の委託運営を始めてから、一人事情があって異動した以外はずっと同じメンバーでやってきたので、初めての新メンバー。
20代前半の可愛らしい女性。自宅からバスで通勤してくる。初出勤の今日はあいにくの雨。
何度か実習には来ていたが、その時は前に働いていた事業所のスタッフの送迎だったので、今朝はバス停まで迎えに出た。10分位バスが遅れて心配したが、無事到着。
心配でおばあちゃんが今日は一緒に乗っていた。
彼女はオレを見つけると「新井さん、おはようございます!」と元気に挨拶した。
やさしそうなおばあちゃんに見送られながら、彼女は傘をさしてさっそうと校門をくぐって行った。
おばあちゃんはオレに「よろしくお願いします」と言うと帰りのバス停に向かって行った。
学食厨房での作業。今日は洗い物と購買で販売するおにぎり作りをした。
思ったよりよく出来たところもあれば、そうでないところも当然あった。
でもまだ、始まったばかり。これからが楽しみだ。
帰りのバス停まで一緒に歩いて行った。今日はどうでしたか?と聞くと「頑張りました!」と彼女。「そうだね!頑張ったね。明日も頑張ろうね!」と声をかけ、バス停で別れた。
おばあちゃんに彼女の仕事ぶりを見て行ってもらえばよかったなと彼女と別れてから思った。
一昨年健科大の学食、購買の委託運営を始めてから、一人事情があって異動した以外はずっと同じメンバーでやってきたので、初めての新メンバー。
20代前半の可愛らしい女性。自宅からバスで通勤してくる。初出勤の今日はあいにくの雨。
何度か実習には来ていたが、その時は前に働いていた事業所のスタッフの送迎だったので、今朝はバス停まで迎えに出た。10分位バスが遅れて心配したが、無事到着。
心配でおばあちゃんが今日は一緒に乗っていた。
彼女はオレを見つけると「新井さん、おはようございます!」と元気に挨拶した。
やさしそうなおばあちゃんに見送られながら、彼女は傘をさしてさっそうと校門をくぐって行った。
おばあちゃんはオレに「よろしくお願いします」と言うと帰りのバス停に向かって行った。
学食厨房での作業。今日は洗い物と購買で販売するおにぎり作りをした。
思ったよりよく出来たところもあれば、そうでないところも当然あった。
でもまだ、始まったばかり。これからが楽しみだ。
帰りのバス停まで一緒に歩いて行った。今日はどうでしたか?と聞くと「頑張りました!」と彼女。「そうだね!頑張ったね。明日も頑張ろうね!」と声をかけ、バス停で別れた。
おばあちゃんに彼女の仕事ぶりを見て行ってもらえばよかったなと彼女と別れてから思った。
2011年05月10日
実習希望者面接
今日は高等養護学校からの実習希望者と面接をした。
毎年、実習生を受け入れているが、今年は例年になくうちでの実習を希望する生徒が多い。
5月後半から6週連続で6人が希望。作業は清掃、学食、メール便。
去年より希望者が多い理由をオレは昨年の実習で良い支援をうちのスタッフがしたから、それが口コミで広がったことと、進路情報交換会にオレが出席して良い話しをしたからだと思ってて、スタッフにもそう言ったら「新井さんはポジティブ過ぎる」と言われた。
でも、実際昨年の実習ではTEACCHプログラムを駆使して自閉症の実習生を一週間でスゴク伸ばすことができて、担任の先生もえらく感動していたし、進路情報交換会でのオレの話しを「さすがすてっぷは違う!」とほめてくれたお母さんもいると聞く。自画自賛で見苦しいかもしれないけど、本当のことだから仕方がない。
実習の受け入れはまず日程的に大丈夫かどうかを確認し、その後希望する生徒が希望する作業をできるかどうかを面接で判断する。学食を希望しているのに衛生面がしっかりできていなければ、実習は不可能。清掃を希望しているのに数時間の作業をする体力がなければやはり不可能。今日の生徒は県女での清掃希望の男子学生とヤマト運輸でのメール便振り分け作業を希望する女子高生の二人。男子学生はシャイだが、スポーツ好きの身体のしっかりした真面目なタイプ。女子学生は明るくてハキハキした女の子。生徒会長をしているとか。二人とも面接の結果、実習は可能と判断、そう伝えると嬉しそうにしていた。
女子学生のほうは望めば専門学校にも行けそうな気がしたので、卒業後の進路はどうしたいかをたずねてみた。すると「最初は大学や専門学校に行きたいと思っていましたが、それだと就職するのが難しいので働くことに決めました。」と答えてくれた。母が補足で養護学校からの就職は進路の先生が障がいのことを理解して、就労支援をしてくれるが、専門学校だと一般の生徒と同じ扱いしかくれないため、就職ができないと。そんな時は障がい者就労・生活支援センターを利用すると良いですよ、とアドバイスした。学校の進路指導の先生はそんなことも言ってくれないのだろうか?
毎年、実習生を受け入れているが、今年は例年になくうちでの実習を希望する生徒が多い。
5月後半から6週連続で6人が希望。作業は清掃、学食、メール便。
去年より希望者が多い理由をオレは昨年の実習で良い支援をうちのスタッフがしたから、それが口コミで広がったことと、進路情報交換会にオレが出席して良い話しをしたからだと思ってて、スタッフにもそう言ったら「新井さんはポジティブ過ぎる」と言われた。
でも、実際昨年の実習ではTEACCHプログラムを駆使して自閉症の実習生を一週間でスゴク伸ばすことができて、担任の先生もえらく感動していたし、進路情報交換会でのオレの話しを「さすがすてっぷは違う!」とほめてくれたお母さんもいると聞く。自画自賛で見苦しいかもしれないけど、本当のことだから仕方がない。
実習の受け入れはまず日程的に大丈夫かどうかを確認し、その後希望する生徒が希望する作業をできるかどうかを面接で判断する。学食を希望しているのに衛生面がしっかりできていなければ、実習は不可能。清掃を希望しているのに数時間の作業をする体力がなければやはり不可能。今日の生徒は県女での清掃希望の男子学生とヤマト運輸でのメール便振り分け作業を希望する女子高生の二人。男子学生はシャイだが、スポーツ好きの身体のしっかりした真面目なタイプ。女子学生は明るくてハキハキした女の子。生徒会長をしているとか。二人とも面接の結果、実習は可能と判断、そう伝えると嬉しそうにしていた。
女子学生のほうは望めば専門学校にも行けそうな気がしたので、卒業後の進路はどうしたいかをたずねてみた。すると「最初は大学や専門学校に行きたいと思っていましたが、それだと就職するのが難しいので働くことに決めました。」と答えてくれた。母が補足で養護学校からの就職は進路の先生が障がいのことを理解して、就労支援をしてくれるが、専門学校だと一般の生徒と同じ扱いしかくれないため、就職ができないと。そんな時は障がい者就労・生活支援センターを利用すると良いですよ、とアドバイスした。学校の進路指導の先生はそんなことも言ってくれないのだろうか?
2010年01月31日
進路情報交換会
金曜日に群大教育学部付属特別支援学校の進路情報交換会に招かれて話しをしてきた。
「日頃、障がいのある方とかかわる中で感じること」
「在学中に、ぜひ取り組んでほしいこと」
「家庭や学校で考えてほしいことや知っておいてほしいこと」
について話して欲しいと前もって連絡があり、スタッフにも相談してどんなことを話そうか考えて行った。
親や先生など結構な人数が来ると聞いていて、絶対アガルと思っていたので原稿を用意した。
会場について控え室に案内され待っていると校長先生が来て「今日の乾杯の音頭をお願いします!」と。
えーっ!オレに?絶対無理っ!と心の中で思ったけど、大人なので「わかりました。」と答え、頭なの中は[「なんて挨拶するんだーだだだっ??」で一杯に。その前に情報提供の話しもしなければならないのに(原稿読むだけではあるが)。
時間になり会場に入る。名簿によると65名の参加者、話しをするのはオレを含めて6名。
聞く人も発表する人もほとんどがスーツだった。
この時期、オレは普段の勤務時は綿パンに襟付きシャツにセーター。
今日はどうしようかな?と朝一瞬考えたけど、まぁ普段着でいいだろうとそのまま来た。
発表者名簿の名前があいうえお順だったのでオレが一番に紹介された。発表もその順。
原稿を用意してあったので、概ね良好に話しが出来たかな?
他の発表者で原稿を用意している人はいなかった。
その後は、会場レイアウトを変えて食事を取りながらの情報交換・懇親会。
群大学部長、支援会会長挨拶の後、いよいよ(オレ的にはね)乾杯。
ノーマライゼーションのことをすてっぷの理念に絡めてちょびっと話し、「ノーマライゼーションの実現を目指して、乾杯!」とした。
席はいくつかのテーブルに分かれたが、オレはうちに実習にきた生徒の親や担任と同じテーブル。
校長先生や群大の事務長も一緒の席だったけど、ほとんど実習生の親と話しをしていた。
「自分(母)が想像もしなかった行動(良い意味での)をしたと聞いてびっくりした。」
「直ぐには人に慣れない子どもが「この人(スタッフ)なら大丈夫」と信頼したんだと思う。」
「短い期間だったのに子どもの成長が見えてとても感謝している。」
「昼間ストレスがあると家に帰ってそれがわかるが、今回は全然なかった。笑顔で作業していることもあると聞いて、良い実習が出来たと思った。子どもの可能性が広がったと思った。」
事業所での実習の後は大抵は長くて30分程度の反省会をするけど、今回は2時間位、丸テーブルで食事をしながらリラックスした雰囲気で話しができたのでいろいろなことをお互いに話せた気がした。
実習時の担当スタッフの指導方法や対応をすごくよかったと言ってくれたが、それはお世辞ではなかったと思う。
そんなスタッフを持ってオレも誇らしい気持ちになった。
発表時に用意した原稿はコレ↓
進路情報交換会とのことですので、進路の一つである「働く」ということについて話したいと思います。最初にすてっぷの説明をさせて頂きます。すてっぷの中には三つの働く事業所があります。お手元の「私たちと一緒に働きませんか!」のプリントをご覧下さい。
先ず、とらっぱです。前橋市の総合福祉会館の中で館内の清掃と喫茶店の営業を就労継続B型と就労移行支援事業として行っています。特に一般就労を目指す就労移行支援に力を入れている事業所です。就労移行は2年間の有期限の事業です。とらっぱでは就職のためのいろいろな準備訓練を行っています。作業や体験学習を通して、基本的な社会性や労働習慣、体力・持続力などを身につけます。
次に社会就労センターぴいすです。就労継続B型事業として、玉村の県立女子大で学生食堂、購買、カフェ、清掃、上沖町の県民健康科学大学で学食、購買、法人本部でリサイクル事業を行っています。また、昨年10月からヤマト運輸株式会社の群馬ベース店でメール便の仕分け作業を施設外就労として行っています。
最後にわーくはうすすてっぷです。バリアフリーの建物になっていますので、からだにハンディのある方の利用が多いです。就労継続B型と生活介護事業を行っています。パソコンを使った印刷業務、パンの製造・販売、陶芸、縫製、織りなどの創作活動、リサイクル業務を行っています。
とらっぱ、ぴいす、わーくはうす、それぞれ特徴がありますが、三つの事業所に共通しているのは働く場であるということです。
働くと言うことは大切なことです。健常者の人が働いて得られる給料より工賃が安かったり、短い時間しか働けなかったり、できることも限られてくるかもしれませんが、誰にとっても働くことは生き甲斐であり、障がいのあるなし、それが重いか軽いかに関係なく、その人の人生にとって、なくてはならない大切なものです。障がいがあっても一般就労を目指す方もいますし、施設の中で福祉的就労を行い、より高い工賃を目指す方もいます。また、障がいが重い方でもできることはあります。パソコンを使って文章を打ったり、アート活動を仕事としている方もいます。
障がいがあるから仕事ができないと考えるのではなく、その方にできることを組み合わせたり、 道具や手順の工夫をすることによって、できることは増えていきます。企業とも、こういった視点で話し合いを持ち、障がい者雇用を考えていければ、 一般就労の可能性はもっと広がっていくと思います。
社会の中で働くことを通して得られる力、自信は、本当に大きなもので、障がいを持った方の人生を変える力があります。 障がいがあっても自信と喜びをもって職業生活が送れるよう応 援をしていくのが、就労支援です。
また、障がいがあるために一般就労は難しい方でも必要な支援を受けながら福祉的就労として働くことができます。一般の人が一人で10やる仕事をこの人は2、この人は3、この人は5と分ければできることもあります。どうしても出来ない部分は我々支援者が行えば良いのです。弁当作りを例に挙げると、容器を必要なだけ揃える、容器に値札を貼る、ご飯を炊く、おかずを作る、容器に盛りつける、お店に並べる等の作業がありますが、調理ができなくても容器を用意したり、盛り付けをしたりすることができれば仕事はあります。全部ができなくてもその人ができることをすれば良いのです。そういう視点で企業が行っている仕事を見直すと障がいを持っている方でも、できる仕事がたくさん見つかると思います。
それからハンディを持つ方々の自立を考えた場合「働く」ことだけを考えたのでは、足りません。「働くこと」「暮らすこと」「楽しむこと」、この三つをトータルで考えていかなければ本当の自立にはつながりません。
今日出席しているみなさんにお願いしたいことをスタッフで話し合って、考えてきました。
1.お子さんを「成人して自立して行く人」として家庭で育てて欲しい。お子さん方はいつまでも子どものままではありません。
2.その年代の子ども達がしていることをなるべく体験させて欲しい。特にお金を使って生活が成り立つということを教えて欲しい。
3.親以外の人との外出を体験させて欲しい。何をするにもどこへ行くにもいつも家族と一緒ではなく、いろいろな人とでかけてください。そのための制度(ヘルパー、サポート)も用意されています。
4.自分のできないことを人に頼んで活動できるように、コミュニケーション手段を考えて実行して欲しい。
5.家族や支援者は先回りの世話はしないで下さい。本人が決めて、本人が責任をとる。小さな失敗をさせる大切さを理解して欲しい。
「日頃、障がいのある方とかかわる中で感じること」
「在学中に、ぜひ取り組んでほしいこと」
「家庭や学校で考えてほしいことや知っておいてほしいこと」
について話して欲しいと前もって連絡があり、スタッフにも相談してどんなことを話そうか考えて行った。
親や先生など結構な人数が来ると聞いていて、絶対アガルと思っていたので原稿を用意した。
会場について控え室に案内され待っていると校長先生が来て「今日の乾杯の音頭をお願いします!」と。
えーっ!オレに?絶対無理っ!と心の中で思ったけど、大人なので「わかりました。」と答え、頭なの中は[「なんて挨拶するんだーだだだっ??」で一杯に。その前に情報提供の話しもしなければならないのに(原稿読むだけではあるが)。
時間になり会場に入る。名簿によると65名の参加者、話しをするのはオレを含めて6名。
聞く人も発表する人もほとんどがスーツだった。
この時期、オレは普段の勤務時は綿パンに襟付きシャツにセーター。
今日はどうしようかな?と朝一瞬考えたけど、まぁ普段着でいいだろうとそのまま来た。
発表者名簿の名前があいうえお順だったのでオレが一番に紹介された。発表もその順。
原稿を用意してあったので、概ね良好に話しが出来たかな?
他の発表者で原稿を用意している人はいなかった。
その後は、会場レイアウトを変えて食事を取りながらの情報交換・懇親会。
群大学部長、支援会会長挨拶の後、いよいよ(オレ的にはね)乾杯。
ノーマライゼーションのことをすてっぷの理念に絡めてちょびっと話し、「ノーマライゼーションの実現を目指して、乾杯!」とした。
席はいくつかのテーブルに分かれたが、オレはうちに実習にきた生徒の親や担任と同じテーブル。
校長先生や群大の事務長も一緒の席だったけど、ほとんど実習生の親と話しをしていた。
「自分(母)が想像もしなかった行動(良い意味での)をしたと聞いてびっくりした。」
「直ぐには人に慣れない子どもが「この人(スタッフ)なら大丈夫」と信頼したんだと思う。」
「短い期間だったのに子どもの成長が見えてとても感謝している。」
「昼間ストレスがあると家に帰ってそれがわかるが、今回は全然なかった。笑顔で作業していることもあると聞いて、良い実習が出来たと思った。子どもの可能性が広がったと思った。」
事業所での実習の後は大抵は長くて30分程度の反省会をするけど、今回は2時間位、丸テーブルで食事をしながらリラックスした雰囲気で話しができたのでいろいろなことをお互いに話せた気がした。
実習時の担当スタッフの指導方法や対応をすごくよかったと言ってくれたが、それはお世辞ではなかったと思う。
そんなスタッフを持ってオレも誇らしい気持ちになった。
発表時に用意した原稿はコレ↓
進路情報交換会とのことですので、進路の一つである「働く」ということについて話したいと思います。最初にすてっぷの説明をさせて頂きます。すてっぷの中には三つの働く事業所があります。お手元の「私たちと一緒に働きませんか!」のプリントをご覧下さい。
先ず、とらっぱです。前橋市の総合福祉会館の中で館内の清掃と喫茶店の営業を就労継続B型と就労移行支援事業として行っています。特に一般就労を目指す就労移行支援に力を入れている事業所です。就労移行は2年間の有期限の事業です。とらっぱでは就職のためのいろいろな準備訓練を行っています。作業や体験学習を通して、基本的な社会性や労働習慣、体力・持続力などを身につけます。
次に社会就労センターぴいすです。就労継続B型事業として、玉村の県立女子大で学生食堂、購買、カフェ、清掃、上沖町の県民健康科学大学で学食、購買、法人本部でリサイクル事業を行っています。また、昨年10月からヤマト運輸株式会社の群馬ベース店でメール便の仕分け作業を施設外就労として行っています。
最後にわーくはうすすてっぷです。バリアフリーの建物になっていますので、からだにハンディのある方の利用が多いです。就労継続B型と生活介護事業を行っています。パソコンを使った印刷業務、パンの製造・販売、陶芸、縫製、織りなどの創作活動、リサイクル業務を行っています。
とらっぱ、ぴいす、わーくはうす、それぞれ特徴がありますが、三つの事業所に共通しているのは働く場であるということです。
働くと言うことは大切なことです。健常者の人が働いて得られる給料より工賃が安かったり、短い時間しか働けなかったり、できることも限られてくるかもしれませんが、誰にとっても働くことは生き甲斐であり、障がいのあるなし、それが重いか軽いかに関係なく、その人の人生にとって、なくてはならない大切なものです。障がいがあっても一般就労を目指す方もいますし、施設の中で福祉的就労を行い、より高い工賃を目指す方もいます。また、障がいが重い方でもできることはあります。パソコンを使って文章を打ったり、アート活動を仕事としている方もいます。
障がいがあるから仕事ができないと考えるのではなく、その方にできることを組み合わせたり、 道具や手順の工夫をすることによって、できることは増えていきます。企業とも、こういった視点で話し合いを持ち、障がい者雇用を考えていければ、 一般就労の可能性はもっと広がっていくと思います。
社会の中で働くことを通して得られる力、自信は、本当に大きなもので、障がいを持った方の人生を変える力があります。 障がいがあっても自信と喜びをもって職業生活が送れるよう応 援をしていくのが、就労支援です。
また、障がいがあるために一般就労は難しい方でも必要な支援を受けながら福祉的就労として働くことができます。一般の人が一人で10やる仕事をこの人は2、この人は3、この人は5と分ければできることもあります。どうしても出来ない部分は我々支援者が行えば良いのです。弁当作りを例に挙げると、容器を必要なだけ揃える、容器に値札を貼る、ご飯を炊く、おかずを作る、容器に盛りつける、お店に並べる等の作業がありますが、調理ができなくても容器を用意したり、盛り付けをしたりすることができれば仕事はあります。全部ができなくてもその人ができることをすれば良いのです。そういう視点で企業が行っている仕事を見直すと障がいを持っている方でも、できる仕事がたくさん見つかると思います。
それからハンディを持つ方々の自立を考えた場合「働く」ことだけを考えたのでは、足りません。「働くこと」「暮らすこと」「楽しむこと」、この三つをトータルで考えていかなければ本当の自立にはつながりません。
今日出席しているみなさんにお願いしたいことをスタッフで話し合って、考えてきました。
1.お子さんを「成人して自立して行く人」として家庭で育てて欲しい。お子さん方はいつまでも子どものままではありません。
2.その年代の子ども達がしていることをなるべく体験させて欲しい。特にお金を使って生活が成り立つということを教えて欲しい。
3.親以外の人との外出を体験させて欲しい。何をするにもどこへ行くにもいつも家族と一緒ではなく、いろいろな人とでかけてください。そのための制度(ヘルパー、サポート)も用意されています。
4.自分のできないことを人に頼んで活動できるように、コミュニケーション手段を考えて実行して欲しい。
5.家族や支援者は先回りの世話はしないで下さい。本人が決めて、本人が責任をとる。小さな失敗をさせる大切さを理解して欲しい。
2009年12月06日
ラジオで紹介されました
先日、オレが施設長をしている事業所(障がい者就労施設)にTBSラジオの取材が来ました。
群馬の県立女子大学と県民健康科学大学で学食などを運営していますが、その取材です。
実は今朝放送があったのですが、明日からはネットでも3ヶ月は放送が聴けるということで興味のある方はどうぞ。
メイコのいきいきモーニング http://www.tbs.co.jp/radio/meiko/
群馬の県立女子大学と県民健康科学大学で学食などを運営していますが、その取材です。
実は今朝放送があったのですが、明日からはネットでも3ヶ月は放送が聴けるということで興味のある方はどうぞ。
メイコのいきいきモーニング http://www.tbs.co.jp/radio/meiko/
2009年06月01日
6/1朝日新聞25面
6/1朝日新聞全国版25面にオレが施設長をしている施設の記事が載ってます。
4月から始めた群馬県立県民健康科学大学内の学食、購買の話しです。
少々事実と違っている(記者の勘違い?思い込み?)部分もありますが
大体そんな感じです。
利用者の励みになり、来てくれるお客様が増えれば良いなと思います。
asahi.comに載ったので転載します↓
障害者が働く「学食」が開店 群馬県の福祉系大学2009年6月1日
身体などに障害のある人が従業員の半数以上を占める「学食」が、群馬県立県民健康科学大学(前橋市)に開店した。看護師や保健師の卵である学生たちとの交流が期待されている。(木村浩之)
■学生たちとの交流期待
「ありがとうございました」
料理を盛りつけていたピンク色の制服姿の20代男性が、セルフ式のカウンターで昼食を注文した女子学生らに言葉をかけた。
男性には知的障害がある。まだ声は小さいが、食堂を運営する社会福祉法人「すてっぷ」(同市)の新井亘総務課長は「開店したばかり。これから声も大きくなりますよ」とほほ笑む。
学生食堂「マザーズキッチン」(約200席)は今年4月6日から営業している。年度末で、食堂業者の切り替え時期に当たっていたことから、大学が福祉法人に打診したのがきっかけ。健常者と障害者が一緒に生活するノーマライゼーションにもかなうと法人側も快諾した。学食名には、母親のような温かさで学生を包みたいという意味を込めた。
車いすの人、知的障害、自閉症など、働いている人はさまざまだ。常勤従業員9人のうち、20〜40代の男性4人、20代の女性1人が何らかの障害がある。料理の盛りつけや皿洗いなどで午前9時から午後4時まで働く。
毎週金曜のランチ終了後、栄養士を交えて打ち合わせをする。「スタミナがつくようにレバニラいためを出そう」「これからの季節は冷たいうどんもいい」。献立をつくるのに、みんなが楽しそうに意見を交わす。学生を飽きさせないように、手作りのほかほか焼きたてパンも用意する。
新井さんは大学と学生に感謝している。
以前は別の作業所で清掃などの仕事をしていたものの、寝坊で、いつも遅刻していた20代の男性従業員が毎朝9時に出勤できるようになった。
この従業員は、ライスの盛りつけや翌日に出すカレーライスの仕込みを担当している。カレーは人気メニューの一つで、学生から「ごちそうさま、ありがとう」とお礼を言われることも増えてきた。男性は「やりがいを感じ、毎日楽しい。今度は、得意料理のチャーハンをメニューに加えたいです」と話した。
学生と従業員が話す機会はまだ少ないが、今後、一緒に献立を考えるなど、交流のあり方を検討中だ。看護学部3年の都築正也さん(22)は「毎日顔を合わせれば、自然に仲良くなる。遊びや恋愛などプライベートの話もできるようになるはずです」。
大学の志村重男事務局次長は「バリアフリー社会を目指すためにも貴重な経験だ。学生と従業員が毎日、笑顔であいさつを交わす食堂になってほしい」と話した。
4月から始めた群馬県立県民健康科学大学内の学食、購買の話しです。
少々事実と違っている(記者の勘違い?思い込み?)部分もありますが
大体そんな感じです。
利用者の励みになり、来てくれるお客様が増えれば良いなと思います。
asahi.comに載ったので転載します↓
障害者が働く「学食」が開店 群馬県の福祉系大学2009年6月1日
身体などに障害のある人が従業員の半数以上を占める「学食」が、群馬県立県民健康科学大学(前橋市)に開店した。看護師や保健師の卵である学生たちとの交流が期待されている。(木村浩之)
■学生たちとの交流期待
「ありがとうございました」
料理を盛りつけていたピンク色の制服姿の20代男性が、セルフ式のカウンターで昼食を注文した女子学生らに言葉をかけた。
男性には知的障害がある。まだ声は小さいが、食堂を運営する社会福祉法人「すてっぷ」(同市)の新井亘総務課長は「開店したばかり。これから声も大きくなりますよ」とほほ笑む。
学生食堂「マザーズキッチン」(約200席)は今年4月6日から営業している。年度末で、食堂業者の切り替え時期に当たっていたことから、大学が福祉法人に打診したのがきっかけ。健常者と障害者が一緒に生活するノーマライゼーションにもかなうと法人側も快諾した。学食名には、母親のような温かさで学生を包みたいという意味を込めた。
車いすの人、知的障害、自閉症など、働いている人はさまざまだ。常勤従業員9人のうち、20〜40代の男性4人、20代の女性1人が何らかの障害がある。料理の盛りつけや皿洗いなどで午前9時から午後4時まで働く。
毎週金曜のランチ終了後、栄養士を交えて打ち合わせをする。「スタミナがつくようにレバニラいためを出そう」「これからの季節は冷たいうどんもいい」。献立をつくるのに、みんなが楽しそうに意見を交わす。学生を飽きさせないように、手作りのほかほか焼きたてパンも用意する。
新井さんは大学と学生に感謝している。
以前は別の作業所で清掃などの仕事をしていたものの、寝坊で、いつも遅刻していた20代の男性従業員が毎朝9時に出勤できるようになった。
この従業員は、ライスの盛りつけや翌日に出すカレーライスの仕込みを担当している。カレーは人気メニューの一つで、学生から「ごちそうさま、ありがとう」とお礼を言われることも増えてきた。男性は「やりがいを感じ、毎日楽しい。今度は、得意料理のチャーハンをメニューに加えたいです」と話した。
学生と従業員が話す機会はまだ少ないが、今後、一緒に献立を考えるなど、交流のあり方を検討中だ。看護学部3年の都築正也さん(22)は「毎日顔を合わせれば、自然に仲良くなる。遊びや恋愛などプライベートの話もできるようになるはずです」。
大学の志村重男事務局次長は「バリアフリー社会を目指すためにも貴重な経験だ。学生と従業員が毎日、笑顔であいさつを交わす食堂になってほしい」と話した。
2009年02月08日
それはうちの利用者です
ボクが見ている事業所はいろいろな仕事をしていますが、女子大の清掃をしているグループがあります。
働いているのは知的障がいや身体障がいを持つ人。年齢は20歳過ぎから50代までさまざま。(でも20代前半が圧倒的に多い)
先週、大学の投書箱の中に入っていたと事務局の人が学生の投書を持ってきてくれました。
清掃員の方々へ
いつも大学を綺麗にして下さって感謝しています。
真夏の暑い中での草取りや、寒い中での落ち葉掃除等
いつも直接お礼の言葉をいえないので、この場をお借り
しました。トイレも常に清潔なので、使用していて気持ち
良いです。ありがとうございました。
清掃中に声をかけてくれる学生もいますが、声をかけてくれなくてもこんな風に思っている学生がいたことをとてもうれしく思います。
そして「それはうちの利用者です!」と誇らしい気持ちになりました。
働いているのは知的障がいや身体障がいを持つ人。年齢は20歳過ぎから50代までさまざま。(でも20代前半が圧倒的に多い)
先週、大学の投書箱の中に入っていたと事務局の人が学生の投書を持ってきてくれました。
清掃員の方々へ
いつも大学を綺麗にして下さって感謝しています。
真夏の暑い中での草取りや、寒い中での落ち葉掃除等
いつも直接お礼の言葉をいえないので、この場をお借り
しました。トイレも常に清潔なので、使用していて気持ち
良いです。ありがとうございました。
清掃中に声をかけてくれる学生もいますが、声をかけてくれなくてもこんな風に思っている学生がいたことをとてもうれしく思います。
そして「それはうちの利用者です!」と誇らしい気持ちになりました。
2008年05月12日
読みたい本
最近セガレがよく本を読むようになってきた。オレも昔は本をよく読んでいたが、ここ数年は本を読むことはほとんどない。本どころか新聞さえも滅多に読まなくなっている。昨日ちょっと目にした新聞の天声人語で知った本を今久々に読んでみたいと思ってる。
天声人語
2008年05月11日(日曜日)付
『わたしの母さん』という児童小説がある。小学4年の主人公、高子は算数が得意で、学級委員をしている。気がかりが一つ。明るいけれど、少し変わった母親のことだ▼月初め、母さんは日めくり暦の一枚一枚に封筒をはりつけ、千円札を2枚ずつ入れていく。毎日、その2千円を財布に移して生活に充てるのだ。高子は「ひと月分を同じ袋に入れておけばいいのに」と思うが、母さんは大きな数の計算が嫌いらしい▼さらに、連絡のプリントにはフリガナをつけてと学校に頼んだりもする。あきれる娘はある日、母が生後間もない熱病で知的障害を負ったことを知る。父さんとは養護学校高等部の同級生だった▼作者の菊地澄子さん(73)は養護学校などで教えてきた。この作品も体験が元だ。突然の真実に立ちすくみながらも、母を理解し、優しく伸びてゆく少女。20年前の初版は児童福祉文化賞を受けたが、出版元の廃業で絶版になっていた。06年、東京の出版社、北水(ほくすい)が新装版で復活させた。高子のモデルはすでに母になっているという▼作中に「人間の賢さっていうのは、その人が持っているちからを、どう生かしているかっていうこと」とある。母さんがずっと頼りにしてきた元担任が訪れ、親の「学力」を疑う高子を諭す場だ。母は泣いて告白する▼本の帯には〈お母さん、生んでくれてありがとう!〉。この瞬間にも、色んな人生を背負った母親たちが持てる力を振り絞っているだろう。きょうの母の日、その人が目の前にいてもいなくても、同じことばを贈りたい。
オレは高子のお母さんのような人たちとかかわる仕事をしている。特に20代の若い人達が多い。彼女や彼らが将来こんな体験をするかもしれないと思うとなんとも言えない気持ちになる。今の世の中、普通に暮らしてると障がいを持っている人とかかわることなんてほとんどない。だけど、障がいがあったって特別な存在じゃない。みんな同じ。泣いて、笑って、仕事して、遊んで、恋をして...。
オレの職場のwebから
ノーマライゼーションをめざして
ハンディがあっても住みなれた地域で暮らしたい。
自分の夢を実現したい。
そんなあたり前のことがあたり前に実現できること。
誰もが人として尊重され、輝いて生きることのできる社会。
一人一人がそれぞれの人生の主人公になれること。
それがすてっぷの願いです。
− 1991年 すてっぷ発足理念より −
天声人語
2008年05月11日(日曜日)付
『わたしの母さん』という児童小説がある。小学4年の主人公、高子は算数が得意で、学級委員をしている。気がかりが一つ。明るいけれど、少し変わった母親のことだ▼月初め、母さんは日めくり暦の一枚一枚に封筒をはりつけ、千円札を2枚ずつ入れていく。毎日、その2千円を財布に移して生活に充てるのだ。高子は「ひと月分を同じ袋に入れておけばいいのに」と思うが、母さんは大きな数の計算が嫌いらしい▼さらに、連絡のプリントにはフリガナをつけてと学校に頼んだりもする。あきれる娘はある日、母が生後間もない熱病で知的障害を負ったことを知る。父さんとは養護学校高等部の同級生だった▼作者の菊地澄子さん(73)は養護学校などで教えてきた。この作品も体験が元だ。突然の真実に立ちすくみながらも、母を理解し、優しく伸びてゆく少女。20年前の初版は児童福祉文化賞を受けたが、出版元の廃業で絶版になっていた。06年、東京の出版社、北水(ほくすい)が新装版で復活させた。高子のモデルはすでに母になっているという▼作中に「人間の賢さっていうのは、その人が持っているちからを、どう生かしているかっていうこと」とある。母さんがずっと頼りにしてきた元担任が訪れ、親の「学力」を疑う高子を諭す場だ。母は泣いて告白する▼本の帯には〈お母さん、生んでくれてありがとう!〉。この瞬間にも、色んな人生を背負った母親たちが持てる力を振り絞っているだろう。きょうの母の日、その人が目の前にいてもいなくても、同じことばを贈りたい。
オレは高子のお母さんのような人たちとかかわる仕事をしている。特に20代の若い人達が多い。彼女や彼らが将来こんな体験をするかもしれないと思うとなんとも言えない気持ちになる。今の世の中、普通に暮らしてると障がいを持っている人とかかわることなんてほとんどない。だけど、障がいがあったって特別な存在じゃない。みんな同じ。泣いて、笑って、仕事して、遊んで、恋をして...。
オレの職場のwebから
ノーマライゼーションをめざして
ハンディがあっても住みなれた地域で暮らしたい。
自分の夢を実現したい。
そんなあたり前のことがあたり前に実現できること。
誰もが人として尊重され、輝いて生きることのできる社会。
一人一人がそれぞれの人生の主人公になれること。
それがすてっぷの願いです。
− 1991年 すてっぷ発足理念より −